本番の凱旋門賞へ向けて大きな1勝となった。
世界一のビッグレースである凱旋門賞の前哨戦であるフォワ賞(パリロンシャン競馬場、9月12日、2400メートル)で日本馬のディープボンド(牡、4歳、栗東・大久保龍志厩舎)が優勝した。鞍上は初コンビだったC・デムーロ騎手。
序盤でハナに立った同馬は絶妙なペースで最後の直線へ。後続を押し付けずそのまま逃げ切り勝ちとなった。勝ちタイムは2分31秒82(良)。2着は名手であるランフランコ・デットーリ騎手を背にしたブルーム。ちなみにこのブルームはアイルランドの馬だが、キーファーズの松島代表とクールモアの共同所有馬であり、武豊騎手を乗せて凱旋門賞に出走する可能性が取り沙汰されている。
昨年まで日本のレースではどこか脇役のような扱いであったディープボンドだが、今年に入ってトップクラスに躍り出た。3月に行われた阪神大賞典で優勝すると、次走の天皇賞春では惜しい2着。一線級のレースでも通用する力を示した。
またディープボンドの父親は過去の凱旋門賞で4着だったキズナ。凱旋門賞は日本の悲願でもあるが、父の悲願でもある。
凱旋門賞でも鞍上に決まっているC・デムーロ騎手は昨年ソットサスで凱旋門賞を制している。日本で通年免許を取得しているM・デムーロ騎手の弟で実力は一級品だ。名騎手を背に好走が期待される。
凱旋門賞は10月3日パリロンシャン競馬場で行われる。レースの質、馬場などが、日本とは全く違うだけに、日本馬は未だ優勝に手が届いていない。今年こそは優勝できるか、今からレースが楽しみだ。